退学・停学処分

退学・停学処分問題は
弁護士へご相談ください

お子さまの学校の退学・停学処分について
こんなお悩みをお持ちの方が対象です

  • 不当な退学・停学処分に納得がいかない
  • 退学・停学処分を取り消したい
  • 懲戒で退学・停学処分となったが、処罰として厳しすぎると感じる
  • 身に覚えのない理由退学・停学処分を受けた
  • 退学・停学処分となった理由について学校から詳しい説明がない
  • 学校から自主退学するよう迫られているが、退学したくない
  • 学校とのやり取りを代行してほしい
  • 学校と交渉する方法についてサポートしてほしい
  • 退学・停学処分を下した学校に対して損害賠償請求をしたい

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退学・停学などの懲戒処分の種類と定義

学校事故

児童・生徒に何らかの問題行動があったと学校側が判断した場合、懲戒処分またはその他の処分を行うことがあります。
学校側の児童・生徒に対する処分の種類は、主に以下のとおりです。

退学とは

「退学」とは、学校を辞めさせる懲戒処分のことで、「退学処分」と「自主退学勧告」の2種類に大別されます。

退学処分

退学処分は、学校側が強制的に児童・生徒を退学させる処分です。児童・生徒側の意思にかかわらず、強制的に退学となるので、たとえ拒否したとしても学校を辞めることになります。学校側が児童・生徒との在学関係を一方的に終了させ、児童・生徒としての地位や教育を受ける権利をはく奪されてしまいます。

自主退学勧告

自主退学勧告は、学校側が児童・生徒に対して、自主的な退学を促す処分です。そのため、学校側からの退学勧告に応じるかは児童・生徒自身に委ねられています。児童・生徒による退学届の提出をもって退学が成立し、児童・生徒としての地位や教育を受ける権利が失われます。

退学処分と自主退学勧告の違い

退学処分による退学は強制的であるのに対して、自主退学勧告による退学は、形式上は任意です。
極めて悪質な行為については退学処分とすることが多いですが、改善の見込みなどがある場合には、児童・生徒の経歴などに配慮して自主退学勧告を行うことがあります。

ただし、自主退学勧告を拒否した場合には、改めて退学処分が行われることもあります。そのため自主退学勧告は、形式上は退学が任意であっても、事実上退学を強制する処分といえます。

なお、退学は公立の小学校・中学校および特別支援学校に在学する学齢児童・生徒に対しては行うことができません。(学校教育法施行規則 第26条)

停学とは

「停学」とは、生徒に対して一定期間登校を禁止し、通常の授業への参加を停止させる処分です。

退学相当には至らないものの、社会的に看過できない程度の問題行動をした生徒に対して、停学処分が行われることがあります。

謹慎とは

「謹慎」とは、児童・生徒に対して、登校および通常の授業への参加を自粛させる処分です。

停学と謹慎処分の違い

停学は学校教育法上の懲戒処分であるのに対して、謹慎は各学校が独自に設けている、教育指導の一環としての処分です。停学相当には至らない、比較的軽微な非行などに対して謹慎処分が行われることがあります。

停学は校長(大学の場合は学長の委任を受けた学部長)が行うものとされていますが(学校教育法施行規則第26条第2項)、謹慎は学校の規則などに従い、一般教諭でも行うことができる場合があります。

停学処分は、小学生および中学生に対して行うことができませんが(同条第4項)、謹慎についてはこのような制限はありません。ただし、停学が禁止されている小学生・中学生については、その趣旨に鑑み、謹慎処分の運用についても慎重を期すことが求められます。

出席停止命令とは

「出席停止命令」とは、性行不良であって他の児童の教育に妨げがあると認める児童につき、その保護者に対して、市町村の教育委員会が当該児童の出席停止を命ずる処分です(学校教育法第35条)。

退学・停学・謹慎は児童・生徒本人に対する処分であるのに対して、出席停止命令は保護者に対する処分であるという違いがあります。

なお出席停止命令は、感染症予防を目的として、学校保健安全法第19条の規定に基づき行われることもあります。

退学・停学処分になる基準とは?

学校側による退学・停学処分は、合理的な基準に基づいて行われなければなりません。不合理な基準に基づいて行われた退学・停学処分は無効となります。
退学・停学の具体的な基準は学校によって異なりますが、大多数の学校に共通する考え方を解説します。

退学処分になる基準

退学処分の基準となるのは、以下のいずれかに該当する場合です(学校教育法施行規則第26条第3項)。

性行不良で改善の見込みがないと認められる者

(例)他の生徒に対して、暴力や脅迫などを日常的に行っている

学力劣等で成業の見込みがないと認められる者

(例)成績不振によって複数回留年している

正当の理由がなくて出席常でない者

(例)心身ともに健康であり、学校における人間関係にも特に問題がないのに、出席日数が著しく不足している

学校の秩序を乱し、その他学生または生徒としての本分に反した者

(例)合理的な内容の校則によって禁止しているアルバイトを行っており、辞めるように指導しても一向に従わない

停学処分になる基準

停学処分については、退学処分と異なり、学校教育法施行規則において明確な基準が定められていません。
そのため、停学処分の基準は学校ごとに異なります。基本的には、退学相当には至らないものの、比較的重大である非行などについて停学処分が行われることが多いです。

違法な退学・停学処分とは?

学校側による退学・停学処分は、以下のようなケースにおいては違法・無効と判断される可能性が高いです。

処分が不当に重すぎる場合

児童・生徒が行ったことの性質・態様に鑑み、不当に重すぎる退学・停学処分は無効となります。

退学・停学処分の要件は抽象的であるため、該当するかどうかの判断については、学校側の裁量がある程度認められます。しかし、無制限に裁量が認められるわけではなく、児童・生徒による行為の内容などと処分の重さのバランスが適切に考慮されなければなりません。

特に退学処分については、子ども本人に与える不利益が非常に大きいため、学校側の判断の合理性は慎重に評価される傾向にあります。

学校側の調査不足などにより、事実誤認がある場合

退学・停学処分の基礎とされた事実関係について、学校側の事実誤認がある場合には、その処分は無効となります。

学校側としては、退学・停学処分に先立って、本人を含む関係者へのヒアリングなどを通じ、児童・生徒の非行に関する事実関係を正確に把握しなければなりません。

しかし、不祥事の火消しを急ぐあまり、調査不足の状態で退学・停学処分が行われるケースがしばしば見られます。この場合、学校側の事実誤認を的確に指摘すれば、退学・停学処分が無効と判断される可能性が高まります。

事前に改善指導や軽い処分などが行われなかった場合

児童・生徒に軽微な非行が認められるものの、学校側による指導や軽い処分(謹慎など)が事前に行われなかった場合には、退学・停学処分が無効になり得ます。

軽微な非行に対しては、退学・停学のような重い処分を直ちに行うことは適切ではありません。事前に改善指導を行ったり、軽い処分によって反省を促したりすることが学校側に求められます。これらの対応を怠った状態で、学校側が軽率に行った退学・停学処分は、違法・無効と判断される可能性があります。

不当な退学・停学処分に対する
不服申し立ての手段

退学・停学処分が不当であると考える場合には、以下の方法によって不服申し立てを行うことができます。

学校側との交渉

まずは学校側との間で、退学・停学処分の撤回および復学を求めて交渉を行いましょう。

学校側との交渉に当たっては、退学・停学処分が不合理である理由を明確に指摘することが大切です。判断が不適切であった可能性を学校側に認識させることができれば、退学・停学処分の撤回につながる可能性があります。

交渉を通じて退学・停学処分が撤回されれば、早期かつスムーズに復学が実現するため、児童・生徒側にとっても望ましいでしょう。

仮の地位を定める仮処分の申し立て

退学処分となった場合や、停学処分の期間が長い場合には、できる限り速やかに復学するため、地方裁判所に対して「仮の地位を定める仮処分」を申し立てましょう。

仮の地位を定める仮処分とは、争いがある権利関係につき、当事者間において暫定的な法律上の地位を定める仮処分のことです。

退学・停学処分の有効性は、本来であれば訴訟などによって結論を出すべき問題ですが、訴訟の結果を待っていては復学が遅れてしまいます。そこで、仮の地位を定める仮処分を申し立てれば、訴訟の前段階において暫定的に児童・生徒としての地位が認められ、早期に復学できる可能性があります。

訴訟|地位確認(復学)・損害賠償請求

退学・停学処分の撤回に関して、学校側との交渉がまとまらない場合には、訴訟を提起することができます。なお、仮の地位を定める仮処分によって暫定的な復学が認められた場合でも、最終的な結論は訴訟によって決することになります。

訴訟では、事実関係に関する証拠を示しながら、退学・停学処分が不合理であることを説得的に主張することが大切です。裁判所に児童・生徒側の主張の合理性が認められれば、退学・停学処分を無効とし、児童・生徒としての地位を確認する旨の判決が言い渡されます。

また訴訟においては、学校側に対して、退学・停学処分によって受けた損害に対する賠償を請求することもできます。この場合は、退学・停学処分の不当性を基礎づける事情に加えて、実際に被った損害の内容および金額についても、証拠に基づいて主張・立証を行いましょう。

退学・停学処分の不服申し立てを
弁護士に依頼するメリット

退学・停学処分に対する不服申し立てを行う際には、弁護士へのご依頼をおすすめします。
不服申し立てを弁護士に依頼することの主なメリットは、以下のとおりです。

退学・停学の適法性(違法性)を適切に判断できる

弁護士は、学校教育法および校則などのルールと、実際の児童・生徒の行為を照らし合わせて、退学・停学処分が適法であるか、それとも違法であるかを適切に判断します。

そのうえで、退学・停学処分が違法であれば、その理由を説得的に主張して争います。
弁護士が法的根拠に基づく主張を行うことにより、学校側が退学・停学処分を撤回したり、裁判所が処分を違法と判断したりする可能性が高まります。

具体的な対応についてアドバイスできる

退学・停学処分の有効性を争う方法はさまざまであるところ、どの方法を選択するのがよいかは、具体的な状況および本人やご家族の希望によって異なります。

弁護士にご相談いただければ、お客さまの置かれている状況に応じて、ご希望に添った解決を得られる可能性が高い方法をご提案いたします。

学校側との交渉を一任できる

退学・停学処分の撤回に関する学校側との交渉は、本人やご家族にとって大きな負担がかかります。また、十分な準備を整えて交渉に臨まなければ、学校側が児童・生徒側の主張を一切聞き入れないケースも多いです。

弁護士には、学校側との交渉を全てお任せいただけます。本人やご家族のご負担が大幅に軽減されるとともに、学校側との和解によって早期に復学できる可能性が高まります。

仮処分申し立て・訴訟の代理人を依頼できる

仮の地位を定める仮処分の申し立てや訴訟など、法的手続きの対応を行う際には、法律の専門的知識が必要になりますので、保護者側で対応するのは非常に大変です。

弁護士は、仮処分申し立てや訴訟などの法的手続きにおいて、依頼者の代理人として活動します。法的手続きのルールに精通した弁護士にご依頼いただければ、戸惑うことなく手続きに臨むことができ、裁判所に対して説得的に主張を伝えることが可能となります。

退学・停学処分に対する
不服申し立ての流れ

1.弁護士へのご相談→2.解決に向けた方針の確認→3.ご契約→4.弁護士による学校側との交渉→5.学校側の対応/訴訟の提起等→6.解決

※事案により異なります

退学・停学処分に関する不服申し立てにつき、弁護士へのご依頼から解決に至るまでの手続きの流れは、大まかに以下のとおりです。

①弁護士へのご相談

退学・停学処分に関する事実関係について、弁護士がお客さまのお話をお伺いします。ご相談料は30分ごとに5500円(税込)です。初回のご相談=ご契約ではありませんのでご安心ください。弁護士へ正式に依頼(契約)するかどうか、一度検討されてから後日のご依頼も可能です。

②解決に向けた方針の確認

弁護士が事実関係に関する法的な検討を行い、お客さまのご希望も十分に踏まえたうえで、解決に向けた具体的な対応方針を確認します。弁護士費用についても、この段階で分かりやすくご説明いたします。

③ご契約

弁護士による対応の内容・方針や、弁護士費用についてご了承いただけた場合には、正式に弁護士との間で委任契約をご締結いただきます。着手金については、委任契約締結時のお支払いとなります。

④弁護士による学校側との交渉

事前に確認した方針に従い、弁護士が学校側との間で交渉を行います。交渉の状況については随時お客さまに共有し、和解の可能性を模索します。

⑤学校側の対応/訴訟の提起等

交渉における学校側の態度・対応を見ながら、次にとるべき対応の方針を弁護士が検討し、お客さまにご提案いたします。学校側が処分の撤回に消極的な場合は、仮処分申し立てや訴訟提起を行い、法的手続きを通じて争います。

⑥解決

交渉や法的手続きを通じて結論が確定した段階で、弁護士へのご依頼は終了となります。退学・停学処分の撤回、無効確認や損害賠償など、弁護士の対応を通じて何らかの成果が得られた場合には、報酬金をお支払いいただきます。

退学・停学に関する弁護士コラム

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